エゾイバラガニ属 New Zealand King Crab(No Common Name)Paralomis Zealandica

●形態・特徴: 体色はオレンジがかった赤をしているのが一般的だが、より赤い個体や、ピンク色、採取される場所によってはほとんど白色でややピンクがかった個体も見つかっている。 雄は尾の部分がほぼ左右対称なのに対し、雌は左右非対称で左側が右側に比べはるかに大きい。 サイズは1kg、甲羅が握りこぶしくらいまで成長する。

●生息環境: 南島の特にCook Strait, Chatham RiseとCampbell Plateau全域に多く生息する。 深さは250mから1200m以上で、500mから700mに一般的に分布している。

●食味: 味は日本で食べられる一般的なタラバガニのようで甘みがとりたてて強いわけでも無くケガニのような美味さは無い。また1kg程度にまでしか育たないのでタラバガニのような大きな身も期待できない。殻が硬く身も多くは無いので鍋にして出汁を楽しみながら身を食べると良い。

●その他: 2011年以前はほとんど捕獲されておらず、2011年に商業ベースでの捕獲がはじまり2012年1月頃から市場に出始めた。チャイニーズ系の魚屋でテシオイバラガニより数は少ないが生きたまま水槽で売られているのを目にする。 テシオイバラガニ20に対して1くらいの量。ニュージーランドでの一般的な名前はまだ無いがNew Zealand Orange King Crabという名前で売られている。エゾイバラガニ属で和名提唱はされていない。



8th June 2013 Kelly Tarlton's Antarctic Encounter Underwater World(Aquarium), Auckland

4th April 2014 Seafood Harbour, New Market(Fish Shop) Male