ミナミマアジ Horse mackerel
最大 Max size: 全長 64cm TL
生息層 Depth range: 27m-460m

●3種類のマアジ属: ニュージーランド水域に生息しているマアジ属はニュージーランドマアジ、ミナミマアジ、チリマアジの3種類でいずれも非常に似ているのでパッと見では判断することが難しい。特にこのミナミマアジとニュージーランドマアジは同じ群れで活動している場合があり判断に迷う。個体差があるので一概には言えないがミナミマアジはニュージーランドマアジに比べ背方が青く側面が黄金色で色が濃く細身である。またニュージーランドマアジに比べ外洋を好むため沖合の島まわりの桟橋や潮通しの良い場所でより見られる。鮮魚店では3種類ともまとめて「Jack mackerel」と表示され売られている。同定ポイントは「背方側線分枝」と呼ばれる背鰭付近にある側線がどこまで伸びているかという点と、側線鱗の数で見分けることができる。

ニュージーランドマアジは背方側線分枝が第2背鰭の第2軟条以前で終わる。
ミナミマアジは背方側線分枝が第2背鰭の第4から第8軟条の下で終わる。
チリマアジは背方側線分枝が第2背鰭の第2から第5軟条の下で終わる。

ニュージーランドマアジは側線鱗が67〜79で通常76以下。
ミナミマアジは側線鱗が73〜89で通常80以上。
チリマアジは側線鱗が95以上。

ニュージーランドマアジは平均15cm〜35cmで最大全長50cm。
ミナミマアジは平均20cm〜45cmで最大全長64cm。
チリマアジは平均40cm〜55cmで最大全長70cm。

ニュージーランドマアジはニュージーランド全域に分布するが北島の北東部に多く分布。
ミナミマアジはニュージーランド全域に分布するが西海岸及び中部地域の大陸棚や海膨上の浅みに多く分布。
チリマアジは中部地域及び南島東側周辺の大陸棚や海膨上の浅みに多く分布する。

※特にミナミマアジとニュージーランドマアジは同じ水域で群れている場合があるので以下違いを写真で載せる。2個体はほぼ同サイズ、上がミナミマアジで下がニュージーランドマアジ。写真クリックで拡大可能。



●食味: 味が良いことからアジの名前がついた様にアジの料理方法は昔から多様に進化してきた。刺身は当然として、たたき・なめろう・握りずし・酢〆・フライ・南蛮漬け・塩焼き・骨せんべい・ソテー・お茶漬け・煮付け・胡麻和えなどなど、日本人の食生活には欠かせない存在。ミナミマアジも同様な料理方法で非常に美味しくいただけるが鮮魚店ではなかなか新鮮な物に出会えないのが残念だ。




12th April 2014 Mayor Island, Auckland 全長46cmTL

14th December 2008 Tryphena Wharf, Great Barrier Island, Auckland 全長28cmTL

14th May 2008 Fish Mart(Fish Shop), Auckland 全長50cmTL
   

12th October 2007 Fish Mart(Fish Shop), Auckland 全長64cmTL