ミナミクロタチ 又は バラクータ Barracouta
最大 Max size: 全長 140cm TL
生息層 Depth range: 0m-550m

●形態・特徴: 体系は細身で皮の表面は滑らか、体色はメタリックな銀色で良く輝くが傷つきやすく、死ぬとくすんでしまう。前歯が非常に大きく鋭いのが特徴的。平均60cm〜90cmほどで最大140cmにまでなる。

●生息環境: ニュージーランド、南オーストラリア、南アフリカ、南アメリカでは一般的な魚。ニュージーランド全域に生息し特にウェリントン周辺のCook Straitを中心に南部に多く生息する。

●釣り: オークランド周辺では水温が20℃を超える夏場はあまり釣れない。18℃を下回る5月〜11月にはわりと浅い場所でも釣れる。カウアイなど針にかかると走るタイプと違い潜ろうとするので引き味がヒラマサに似る。歯が鋭いので餌を呑み込まれるとラインブレイクをする事があるが針がうまくかかれば釣り応えがある魚だ。

●食味: 1980年代は日本の漁船が大量に捕獲しオキサワラという名前で日本に送っていた。オーストラリアでは一般的にスモークしたりジャムと一緒にアルミホイルで焼いたりするようだがニュージーランドではあまり食べない。味は口当たりが少しドライなだけで西京漬けなどにして食べると美味。ただバラクータの一番の問題は骨で、一般的な魚の骨以外に独立した骨が皮目に沿って無数に生えている。骨抜きなどで抜くのはかなりの労力なので焼いて身が収縮した後に出た骨を抜くほうが簡単。またもう一つの問題は寄生虫が多いということ、生食はせず加熱をお勧めする。

●その他: バラクータとバラクーダ、よく混同されている事があるが別の魚。バラクーダは熱帯域の魚でカマス科、主に赤道付近に生息し和名はオニカマス。一方バラクータは亜熱帯性でクロタチカマス科、南半球の水温13℃〜18℃を好んで生息する。オーストラリアではクータ、スヌークなどとよばれている。
阿部宗明博士により1986年にミナミクロタチと和名提唱される。1990年海洋資源開発センター発行の「ニュージーランド海域の水族」にはバラクータと記載される。



24th September 2014 Bean Rock, Auckland 全長40cmTL

19th November 2012 Hauraki Gulf 全長90cmTL

13th August 2011 Motohi Channel, 19km North East from Auckland City 全長114cmTL

22nd May 2011 Motohi Channel, 19km North East from Auckland City 全長120cmTL

17th April 2011 Miramar Wharf, Wellington 全長90cmTL

15th February 2011 Hauraki Gulf 全長92cmTL

26th January 2008 Fish Mart(Fish Shop), Auckland 全長86cmTL