マトウダイ John dory
最大 Max size: 全長 65cm TL
生息層 Depth range: 1m-400m

●形態・特徴: なめらかな皮に細かい埋もれた鱗がある。体は濃い黄緑色に金の光沢があり左右の中心に濃い丸い斑点がある。餌の小魚を丸呑みするために口を大きく広げることができる。背鰭と臀鰭の体後部端に沿って鋭い棘が並ぶ。平均サイズは全長30cm〜40cm。最大で65cmになる。

●生息環境: ニュージーランド全体に生息するがその多くは北島の20m〜150mで見ることが出来る。産卵は夏で幼魚はすでに成魚と形が似ており海岸近くで生活する。成長は早く3, 4年で成魚になり7〜9年生きる。商業的に重要な魚でゴウシュウマダイ、タラキヒ、シマアジなどを底引き網で捕獲していると一緒にまじって入ってくる。

●釣り: 大型のものは夏から秋にかけて釣れることが多い。小さな針でアジ等を釣っていると針にかかったアジを呑み込みマトウダイが釣れることがある。一番良い餌は光物系の小魚の生餌、特にニュージーランドマアジやイエローアイマレットの1匹掛け。当たりがあっても合わせずじっくり餌を呑み込むのを待つ必要がある。若魚は桟橋近辺に多く生息しているので狙えばわりと釣れる。
ちなみに6kgラインのニュージーランド釣り記録は私が保持している3.628kg。胃の中には何も入っていなかったのでニュージーランドではかなりの大物だったと言える。イギリス辺りでは90cm, 8kgにまで成長するがニュージーランド水域ではならない。

●食味: きめが細かく非常になめらかなその澄んだ白身は非常に美味。薄く引いて刺身にするもよし、しゃぶしゃぶでポン酢と食べてもよし、バターを添えてムニエルでも良い。冷凍してもその美味さは変わらずニュージーランドの白身の魚で一番美味い魚と言っても過言ではない。鮮度の良い魚卵や肝はアンコウの肝に負けず鍋にして食べると最高。

●その他: 名前の由来は馬の頭に似ていることから「馬頭鯛」と呼んだのがはじまりという説と、体の中心の斑紋が弓の的をイメージさせられることから「的鯛」と呼ばれ、歳月と共にマトダイからマトウダイと変化した説が有力。



13th November 2011 Hauraki Gulf 全長50cmTL

29th October 2011 Motohi Channel, 19km North East from Auckland City 全長42cmTL

20th June 2009 Reef of The Noises, 21km northeast from Auckland City 全長38cmTL

12th October 2008 Rakino Island to Gulf Harbour, Auckland 全長39cmTL

8th January 2008 Te Nunuhe Rock, north Okahu Island, Bay of Islands 全長49cmTL

1st January 2008 Woody Bay, west of Rakino Island, 21km northeast from Auckland City 全長50cmTL

22nd February 2001 Tom Bowling Bay, North Cape 全長40cmTL