グリーンボーン Butterfish
最大 Max size: 全長 70cm TL
生息層 Depth range: 0m-20m

●形態・特徴: 稚魚はメスで産まれ、体長が35-40cmほどになるとオスに変わる。体色は稚魚→メス→オスとそれぞれ変化していく。幼魚はとても細身で全体的には黄金色、口先から尾の付け根まで銀色の筋が通る。メスはより体高が増し体の色が濃くなる、背方は茶色から濃い緑色へと変化する。オスはさらに体色が濃くなり黒に近い背方に全体的に青い波うった模様が出て来る。寿命は北島で11年程度、南島南部で19年程度とみられている。 平均サイズは30cm-50cmで最大で70cmにまでなる。本種の他に非常によく似たBlue-finned butterfish学名Odax cyanoallix というのがニュージーランド水域には生息するが北島の最北端であるTree Kings島周辺海域に生息し極稀に北島北部地域で捕獲されるレアな魚である。また成魚はヒレの先端が鮮やかな青色をしているため容易に見分けがつく。 日本には生息しない種であるが系統としてはベラ科に近い仲間。

●生息環境: ニュージーランド水域全体に分布。通常は水深20mまでの海域を好み10mより浅い場所に多く生息する。オスは15mより深い場所を好む傾向がある。

●釣り: 水中銃や手モリといったスピアフィッシングの対象魚としてニュージーランド全域で非常にポピュラーな魚。割に浅い海藻の間を隠れるように生息しているため陸からでも狙うことができる。個人的な感想としてはダイビング中、荒れた日の方が浅場で活発に泳いでいるのを目にする機会が多い。穏やかな日は海藻の間で休んでいるのを目にする。身近な場所に生息するが基本的には草食性なので釣りで目にすることは少ない。たまに小さな針で釣りをしているとかかる事がある。持ち帰るには規定のサイズである「体長35cm以上」という条件を満たしていなければならず、数mmでも違反した場合の罰金が高い。サイズに関する規定は毎年見直され地域によっても異なるので釣りに行く前に調べておくことが無難だ。また1日の最大数も決まっており20匹となっている。

●食味: 内臓は草食魚特有の異臭を放つが獲ってすぐ、早めに処理してしまえば問題ない。一般市場で見かける事もあるが独特の味わいがあり好き嫌いが分かれるのだろう、料理店で出されているのは見たことが無い。ピンクがかった白身で淡白であるため刺身をはじめ焼き物、ムニエルなどで美味しく食べられる。

●その他: 別名Kelpfish, Weed whiting, Marari, Matohe, Tarao, Koaeaなど様々だが一般的にはButterfish又はGreenbone。



4th July 2010 Jones Bay, Tawharanui Peninsula, 60km north from Auckland 全長43cmTL

16th July 2009 Whatipu, Entrance of Manukau Harbour, Auckland 全長43cmTL

22nd October2008 Kelly Tarlton's Antarctic Encounter Underwater World(Aquarium), Auckland 全長 約approx. 30cmTL

22nd June 2008 Kelly Tarlton's Antarctic Encounter Underwater World(Aquarium), Auckland 全長 約approx. 22cmTL

19th December 2007 Seafood Harbour(Fish Shop), New Market 全長50cmTL

21st November 2000 Paratutae Island, Entrance of Manukau Harbour 全長40cmTL