ガストロ Butterfly tuna
最大 Max
size: 全長 200cm TL
生息層 Depth range: 0m-200m
●形態・特徴: アジ科やサバ科の魚類にみられる小離鰭(しょうりき)を持ち腹鰭が非常に大きい、Butterflyの由来はこの腹鰭からきている。サバ科の魚は鱗が退化する傾向にあるがガストロは鱗が大きく例外的な存在で1属1種のみ。丸い大きな頭を持つなどの特徴的な形をしているので容易に他の魚との区別がつく。上下の顎に約20個からなる1列の小さな歯があり、胃の内容物から主にイカやタコなどの頭足類や他の魚類を主食としていると考えられる。
●生息環境: 南半球の温寒帯域に生息し北半球には生息しない。
●釣り: マグロのはえ縄に少数かかるが一般的には釣りの対象魚とはしない。
●食味: 透明感の無いピンクがかった白色の身。脂がのっているもののパサパサした舌触りで鳥の胸肉やシーチキンを思い出させる。色こそ違うが生食だとマグロの赤身のような食感。旨味成分は少なく特徴的な味は無いが良く言えば味を付ける料理に向く。肉のかわりにカレーに入れたりパスタに利用したりすれば美味しくいただける。日本でも食用魚として流通し焼き魚、煮付けや唐揚げなどで食べられる。
●その他: 別名はButterfly kingfish, Butterfly mackerel, Scaly tunaがある。
南半球にしか生息しないがミナミマグロを漁獲する日本のはえ縄船にかかるため日本でも流通している。ガストロの名前の由来は1960年代に遠洋漁業でガストロを獲り始めた頃、キューバの革命家フィデル・カストロ議長に顔つきが似ていたということからきている。