デモイセル Demoiselle
最大 Max
size: 全長 21cm TL
生息層 Depth range: 0m-70m
●形態・特徴: 青から灰色の体色に2つの白い斑紋が背部に見られる、幼魚はオリーブ緑に2つの斑紋。尾鰭は深く湾入している。大きな目は口のすぐ上部に位置し鼻穴は1対のみ。視覚が非常に発達しブラシのような歯と小さな顎で素早くプランクトンを捕食する。体表に見られる2つの白い斑紋は群れを構成する時にお互いの目印になっている。
●生息環境: 群れはヒラマサ等の大型魚から身を守るのに適しており多いときには500匹にも達する。プランクトンをついばみ、水面から深いところでは70mほどまで移動し多量の水流をつくることが知られている。通称「海のお米」と言われるケンミジンコなどカイアシ類は、植物性プランクトンを餌としている。デモイセルの群れの移動は安定的に植物性プランクトンを水面付近から海底に供給するという生態系において重要な役割を担っている。夏場は岩礁まわりや切り立った崖付近で群れをなし、6月頃の冬場になると体色が青から灰色がかった青に変化し水深70m付近で大きな群れとなり密集している。早春には岩場海底付近か海草の間で隠れるようにして過ごし、11月頃になると岩場付近の水面付近に現れる。
●釣り: 最大でも20cmほどにしかならず、また植物性プランクトンを主食としているためとても口が小さいので釣り針にはほとんどかからない。夏場、浅瀬に来た頃たまに釣れるが珍しい。